中3生は1回目の共通テストが終わりましたね。夏期講習の成果で大きく飛躍した人、あと一歩だった人・・・結果は様々です。
そこで今日は、数学の話をします。
大問1と2に計算問題が多数出ます。ここは確実に得点をしたいところですが、夏前の状況は、全生徒、計算間違いが多く、それはひどい状況でした。
講師 「なぜこの計算問題、間違えたの?」
生徒 「ちゃんと見直しをしたんだけど、なんか、間違ってました・・・」
夏の間、目の前で繰り返されるこのやり取りに、妙な寒気を覚えました。「ん、なんかヤバいぞ、この感じ・・・」「そもそも、”見直し”って何だ?」
聞き取りをしたところ、どうやら“見直し”とは自分で書いた計算過程をなぞる行為らしいのですが、誰が見ても分かるマイナス符号の付け忘れに全く気付けないのです。
そうか、このやり方、機能しないんだ。
人は自分が書いたものを本能的に信じてしまう傾向があると気づきました。無意識に信じちゃうんですね、自分の書いたものを・・・。だから甘くなってしまい、そこにミスがあってもスルーしてしまう。「はい、合ってる、合ってる」と勢いよくなぞることで自己満足してしまい、そこに単純なミスがあっても全く気付かない・・・この先入観を極限まで排除し、他人が書いたものと思ってやらないと、“見直し”は機能しない。
これはまずいと思い、第1回共通テストは、“見直し”ではなく、“解きなおし”をやる、というルールにしました。一度解いたその横に、まっさらな気持ちでもう一度一から“解きなおす”、これを絶対にやるというルール。”解きなおし”をすれば、1回目と答えが違えば、どこでミスったか気づくというのが狙いです。
決めたはいいが、その通りになかなかやらないのが中学生。講師の監視を付け、”解きなおし”をしているか徹底マークし、やってない生徒に厳しい指導をおこないました。
講師「先生見てたけど、なぜ解きなおしをしなかったの?」
生徒「なんか・・・大丈夫と思ってしませんでした」
講師「間違ってるじゃん、あれだけ言ったよね、絶対やりなさいと!」
生徒「・・・」
講師「次やらなかったら、まじ怒るぞ!」
生徒「分かりました」
先生達も必死です。生徒に嫌われるのを覚悟で正面衝突。こんなやり取りが何度か続いた結果、共通直前には、全員が“解きなおし”をする習慣になりました。
そしていざ共通テスト!
なんと夏期講習生全員が大問1を全く落とすことなく、それぞれが目標の高得点をマークしました。「よし、やったぞ!」講師みんなでガッツポーズ。大した話ではないんですが、こういうことを積み重ねないと得点は上がらない、と実感。
”解きなおし”が万能とは考えてません。今後は受験に向けもっと効率的なやり方も指導する必要があります。(検算、先入観を排除した見直し等)
そんな課題を残しつつ、今日の話はここまでとします。
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